江戸っ子ネコのしゃかりきメモ。-6.20

いかに生活を楽しく豊かに生きるかをモットーに過ごすと、毎日忙しいことに気が付いた。そんなおばさんが楽しみながら書く日記です。

がらくた

がらくた/江國香織



【中古】 がらくた 新潮文庫/江國香織【著】 【中古】afb


価格:
198円


(2017/07/09 12:39時点 )

感想:0件



オススメ度:★★★★★

よ、よかったぁ…

ちょっと泣きたくなったよ。


でも、やっぱ、江國さんの恋愛ものは信用して良かったと、改めて思いました。



物語の内容として言えば、歪んでいるのだろう、と思う。

いや、真っ直ぐなのだ。


真っ直ぐな愛情を、それぞれ自由に、結構自分勝手に表現しているのだけど、それぞれが歪んでいることに納得しながら、各々がそれを受け入れる。


あるよね、こういう愛情。

あるのよ。


※引用するので、畳みます。
ネタバレ注意!!





ーーーーーーーーーーーーーーーーー以下引用ーーーーーーーーーーーーーーーーー
生きている相手に対して、感情を不変のまま保存することはできないのよ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




もうね、この言葉には目からウロコ。


本当だよ。死んだ人には一番大好きだったときの愛情をわざわざ思い出して、そこで止まったままの愛情を抱いていけるのに。

あわよくば、美化までする。



生きている人は歳も取るし、相手も変わって行くからね…


当たり前のことだけれど、ここまで理解するには、まだ早いような、少し覚めて(冷めて)いるような気もして、考えたくなかった、気付きたくなかった。


他人に言われることで、自分の持っている感情に変化を感じたことを認めて良いのだ、と思えることもある。


さすがの江國さん、読みやすく、本が好きで良かったと思えた本でした。